大変遅ればせながら、皆様、新年、明けましておめでとうございます。今年もiU Blogをどうぞ宜しくお願いいたします。
年の初めはやっぱり北斎!ということで「北斎で日本史 あの人をどう描いていたか」を観に北斎美術館に行ってきました。
都営地下鉄大江戸線「両国駅」を降りて徒歩5分ほどで、いつもの北斎美術館に着きます。妹島和世さん設計の建物が異彩を放ちますが、館前の緑町公園には、冬の穏やかな日差しを浴びた、たくさんの子供たちの歓声に満ちています。
企画展示は通常3Fですが、はやる気持ちを抑えて、まずは4F常設展示で北斎のおさらいをお勧めします。もちろん北斎美術館の常連であれば、即3FでもOKです。
今回の企画展示は、北斎やその弟子が日本史上の人物や事件をどう描いたに焦点をあて、x前・後期合わせ、合計113点の作品を選りすぐったもの。歴史と北斎、どちらも通になれる企画です。
展示場入り口には、113作品の目録の他に、「なにかしら学べるワークシート」の初級と上級が、赤い暗記用のファイルと一緒に備えてあるので、クイズ形式の問題を解きながら鑑賞すれば楽しさ倍増です。
ネタバレしない程度に、展示内容をいくつかをご紹介。正解は是非、北斎美術館でご確認を!
- 北斎が描く「あの人」の視線の先には、飢人となった達磨が描かれます。法隆寺ゆかりのその人は誰?
- 北斎が描く「あの人」は月明かりのもと、宮廷貴族の生活を描いた、あの超有名な長編物語を執筆中!
- 年末の討ち入り、といえば、日本ではこの物語。北斎はその主人公とその場面を、どう切り取った?
※1月25日(火)からの後期では、展示内容が若干異なります。
私自身は、若い頃の楠木正成(幼名多門丸)の格闘シーンの構図に大感動。そのストーリー性、その構図。北斎は天才画家にして、稀代のプロデューサーでもありました。
お時間が許せば、是非、すみだ北斎美術館の周りもご散策ください。江戸東京博物館をはじめ、東京都慰霊堂、勝海舟生誕の地、小林一茶の住居、そしてあの芥川龍之介も墨田区育ちなのは、ご存知でしたか。
本展の圧巻の作品群をご覧いただければ、きっと新しい日本史、新しい北斎が発見できること請け合いです。是非とも、初春のひと時を、すみだ北斎美術館で!
語り場