こんにちは、iU blogの菊島です!
今回は『正義の教室』という本を紹介していきたいと思います。
「正義の教室」 どんな本?
この本は小説のような哲学書です。
舞台はいじめによる生徒の自殺をきっかけに学校中に監視カメラを設置することになった私立高校で、監視カメラによって平和な日常が訪れた一方、「プライバシーの侵害では」と撤廃を求める声があがります。生徒会長である主人公は「正義とは何か」について、深く考えることになります。

物語には、平等、自由、宗教という異なる正義を持つ3人の女子高生が登場して主人公とともにそれぞれの正義の特徴と問題について学んでいきます。
物語形式なのでわかりやすく、物語を楽しみながら哲学することができる本なので哲学にあまり興味がない人でも読み進めることができると思います。
私がこの本を読んだきっかけは、世界に様々な主義、思想があるのはなぜだろうという疑問からでした。結果、めちゃめちゃ面白いしわかりやすかったです。
哲学なんて学んで意味あるの?
皆さんは哲学についてどんなイメージを抱いていますか?
高校の倫理では色々な人物や用語が出てきて小難しくつまらないイメージを持っている方や、学ぶ意味がないと思っている方も多いかと思います。
ですが、ビジネスにおいて哲学が重要になる場面が増えてきています。
例えばAIや自動運転技術などがわかりやすい例です。AIに正義や倫理を教えることは今のところ不可能で、トロッコ問題のようなものを考えることはAIにはできません。なので人間が判断してプログラムする必要があります。

GAFAなどの欧米の企業では哲学コンサルティングという職位があるらしいです。
なのでみなさんも一緒に、用語や人物を暗記するのではなく哲学的に思考するとはどういうことか、問う力を養っていきましょう!
「正義の教室」の見どころ
生徒会長である主人公は最後に全校集会で学校中に監視カメラを置くというシステムを撤廃するか否かを決めるのですが、主人公が最後にどんな決断を下すのか、自分ならどうするか、どうしてその選択をしたかを考えながら読むと哲学をしたと感じることができると思います。
ベンサムという哲学者は功利主義(多くの人の幸福を善とする主義)を主張していますが、この前提にはみんなの幸せの度数を測れることが前提となっています。これを著書内でハッピーポイントと呼んでいたり、わかりやすいです!
こんな人に読んで欲しい!
哲学に興味はあるけど何から読んだらいいかわからない人には特におすすめです!
高校の倫理の授業が全く意味がわからなかったという人にも一読してもらいたい程わかりやすい内容になっているので入門書にぴったりだと思います。
この本で哲学に興味を持った方は、ソクラテスやプラトン、ニーチェなどそれぞれの主張の解説書を読むとさらに深く楽しむことができるのでおすすめです!
「正義の教室」の著者について
著者は飲茶という名前で活動されている方で、東北大学大学院を修了し、会社経営もしています。
「正義の教室」は、緑茶さんが運営している、哲学や化学などハードルの高いジャンルの知識をわかりやすく解説したブログをきっかけに人気になったそうです。
『史上最強の哲学入門』という本も出版されているのでもし興味があればチェックしてみてください!
最後に
「正義の教室」いかがでしたでしょうか、皆さんが少しでも哲学に興味をもっていただけたら幸いです!
また、本を読むのも腰が重いという方は、ぴよぴーよ速報という方のYouTube動画をみることをおすすめします!哲学者や歴史上の偉人の考え方を小学生でも理解できるほどわかりやすくアニメ形式で紹介されています。きっと、みなさんの疑問も解決できるはずです!
語り場