吉本芸人AI化プロジェクトの記者会見にiU生が記者として潜入!

12月10日(木)東京都渋谷区にあるヨシモト∞ホールにて吉本興業株式会社とObEN(偶邦智能)による合同記者会見が行われ、2021年1月に合弁会社「Yoshimoto ObEN AI Agency」を設立することが発表されました。

そして、この会見にiUから4名の学生が記者として参加し、登壇者に質問をさせて頂く機会を頂きました。

今回発表された「Yoshimoto ObEN AI Agency」では、米国カリフォルニア州で人工知能を開発しているObENと約6,000人の芸人が所属する吉本興業がタッグを組み、時間や言語の壁にとらわれないグローバルな活躍を可能にする芸人を生み出す「吉本芸人AIアバター化プロジェクト」が進められるそうです。

会見当日は、ObEN CEOのAdam Zheng氏(オンライン)、株式会社よしもとセールスプロモーション取締役 志村一隆氏、ゆりやんレトリィバァ氏、マヂカルラブリー 野田クリスタル氏らが登壇し、AIアバターを活用する今後のバーチャルタレント事業について説明していました。

主な概要説明が終わり、テレビで見る記者会見のような質疑応答がすぐに始まると思っていた私達でしたが、吉本の記者会見はここからが本番でした。

~~~AIゆりやんレトリィバァ登場~~~

今プロジェクトの吉本芸人アバター第1号となるゆりやんレトリィバァさんのAIアバターがお披露目されると、まるでお笑いが始まったかのようにゆりやんさん本人との掛け合いが始まりました。

登場したアバターは、「はじめまして、広瀬すずです。」と自己紹介するなど、本人が言いそうなボケを連発し、会場を沸かせました。

その後ゆりやんさんは、このアバターを制作する際のエピソードを話していました。

「部屋一面にカメラが設置された暗い部屋で意味の分からない文章を話し続けただけだった」と言っていたゆりやんさん。

実は、AIアバターから出てくる言葉の数々は実際に録音してるのではなく、全く違う言葉の原稿のサンプルを組み合わせて作成しているとのこと。

つまり、言葉ではなく声をサンプルにしているので、その撮影をすれば日本語だけでなく英語や中国語・韓国語・関西弁にも自動で対応するそうです。

会見当日までAIアバターの完成品を見ていなかったというゆりやんさんもこの事にかなり驚いた様子でした。

しかし、アバターの製作にかかった時間はなんと2年。その間にゆりやんさんは35キロ越えのダイエットに成功し、見た目はまるで別人になりましたが、アバターは2年前の姿なので、ぽっちゃりのままでした。

この事には、よしもとセールスプロモーションの志村一隆取締役も、「痩せたことは想定外」と笑いながら話していました。

AIアバターが普及すれば、本人が移動せずとも様々な場所でネタを披露する事が可能になるだけでなく、外国語に対応したことで、他言語が話せなくとも自分のネタを海外に発信することが出来る事などを知り、私達はこのAIアバターに様々な可能性が秘められているという事を感じさせられました。

~AIゆりやんとリアルゆりやんが大喜利対決!?~

AIゆりやんの挨拶が終わると、先日M-1で優勝した事でも有名なマヂカルラブリーの野田クリスタルさんが登場しました。

なんと、野田クリスタルさんはお笑いだけでなく、吉本初のゲームクリエーターとしても名が知れているそうです。

そして今回は、野田クリスタルさんがゆりやんのAIアバターを用いてゲームを制作し、ゆりやんレトリィバアさんとの大喜利対決を披露してくれました。

まるでクイズ番組のような速度でお題を読み終える前に回答してしまうAIゆりやんに圧倒されたゆりやんさんは、何も回答する事が出来ず少し不服そうな様子でした。

このAIゆりやんを用いた大喜利ゲームのプログラムは、AIがお題を瞬時に判断し、登録してある様々な言葉の中から3つの単語を抽出し繋げて文章にするというものでした。

しかし、即興のボケに対してはAIもまだまだ精度が低かったため、機械学習の必要性を感じたとともに、プログラミングを学んでいる私達iU生も何か携われることがあるのではないかと感じました。

~~イケメンVtuber陸斗さん登場~~

次に、薄桜鬼などで有名なイラストレーター カズキヨネさんが作画を担当したイケメンVtuber陸斗さんが3Dアバターとなって登場し、流暢な日本語で自己紹介をしつつ、よどみない中国語も織り交ぜると、会場は驚きに包まれました。

従来のVtuberは台本を読み上げることが主流だったそうですが、今回の3Dアバターは、ゆりやんさんのAIアバターと同じく、読み上げるだけでなく録音した声をデータ化し、それらを使って勝手に会話ができるようになっているそうです。

中国では既にアバターだけのオーディション番組が盛り上がっていて、アバターだけでアイドルグループが結成される事もあるそうです。かつては数の少なかったVtuberも、今では身近に感じれるような存在になった。そんなVtuberの今後の進化に期待が膨らみますね。

~~今回の記者会見を通して~~

今回、iUの連携企業である吉本興業の記者会見に参加させて頂いて、沢山の学びがありました。吉本興業と聞くと、お笑い芸人が所属する事務所というイメージでしたが、この業界でもここまでDXが進んでいるという事を知り、これからの社会について考える良いきっかけとなりました。

実際に数年後、AIアバターがテレビに出演しているのは勿論、企業の受付や広告など様々な場で活躍する近未来的な社会が実現している事を想像するととてもワクワクします。

皆さんも吉本芸人AI化プロジェクトをお楽しみに!

<会社概要>

■会社名 :Yoshimoto ObEN AI Agency

■所在地:新宿区新宿5丁目18番21号   

■設立 : 2021年1月(予定)

■代表取締役社長 :志村一隆

■事業説明:吉本興業のIP・コンテンツと、ObENの最先端テクノロジーを組み合わせ、3Dアバターを開発・育成。オンラインコミュニティでの、エンターテイメント、コミュニケーション、マーケティングに革命をもたらします。

※オフィシャルサイト:http://yoaa.co.jp/

※オフィシャルTwitter:https://twitter.com/YoshimotObEN

※オフィシャルYouTube:https://www.youtube.com/channel/UCr0x2SsGxn8xfc20Svv52wg

■会社名:吉本興業株式会社

■代表者:代表取締役社長 岡本 昭彦

■本社所在地:大阪:〒542-0075 大阪市中央区難波千日前11番6号

            東京:〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目18番21号

■事業内容:タレントマネジメント・エージェント並びにソフト・TV・ラジオ番組及び、演芸・演劇の制作・配給・興行

■会社名:ObEN,Inc.

■代表者:CEO Adam Zheng

■本社所在地:カリフォルニア州パサデナ

■事業内容: バーチャル及びデジタル空間でのコミュニケーションに革命をもたらすパーソナルAI技術を開発し。パーソナル人工知能(省略:PAI)アバターのカスタマイズができるサービスを提供

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