すみだ北斎美術館鬼をメインにした特別展「北斎 百鬼見参」!!

こんにちは!iU Blogの佐藤です。

今回は北斎美術館に伺いました。現在、鬼をメインにした新しい特別展が開催されています!

北斎の鬼の展示がたくさんあり、学芸員の方に取材させていただき、鬼のことについて、知ることができました!

鬼の絵が描いてある書物もたくさんあり、今までのイメージとのギャップや、館内の照明調整された雰囲気など、とても魅力のつまった企画展になっています!

特別展「北斎 百鬼見参」

今回は、北斎の鬼をメインとした展示になっています。2022年6月21日〜2022年8月28日まで展示されています。北斎や門人が描いた浮世絵の展示が前期、後期を通して約145点展示されてます。さらに珍しい北斎の肉筆画が初公開されています。

学芸員の方に質問!

学芸員さんに今回の企画展について取材させていただきました!

Q1 今回の展示で、一番見せ方に力を入れたところ、または工夫されたところはどこですか。

今回は本が多いため、展示室のディスプレイにメリハリをつけました。例えば3階のコの字の壁を黒くしたり、作品を飾っている背面の壁を赤くしたりなど、メリハリをつけました。3階は鬼の神秘性、4階は親しみやすいように会場ごとにイメージを変えてコンセプトを感じていただきやすいように工夫しています。また、3階の道成寺図を展示しているコーナーは、能舞台をイメージしたケースのしつらえにして、一つのまとまったコーナーであることを示しています。

Q2 今回の展示で、常設展示とは違った視点で、北斎を楽しむポイントを教えてください

当館において常設展示室は、北斎の生涯と画業をお伝えする情報コーナーの役割を果たしており、全て高精細複製画を使用しております。一方、企画展示室はテーマを設定して、そのテーマに沿った作品を展示しております。北斎をはじめとする門人のオリジナルの作品を鑑賞していただくことで、常設展示室と企画展示室の役割を変えております。また、今回の作品は、「鬼」をテーマに定めており、北斎と門人のオリジナル作品を鑑賞して頂いて、これまでと違った”北斎”を再発見していただければと思います。

Q3 今回のキャプションで工夫した表現はどんなところですか。

鬼にまつわる歴史をわかりやすく伝えることを心掛けました。鬼は古くから日本の文化に根づいており、多くの歴史が存在するため、どうしても長い文章になってしまいます。しかし展覧会のキャプションは1点当たりの解説を長くしてしまうと、鑑賞者が疲れてしまいます。そのため、今回の特別展では、限られた字数で分かりやすく要点を絞り、簡潔にまとめることを心掛けました。

Q4 なぜ今回の展示会は他の妖怪ではなく鬼にしたのですか。

妖怪は様々な種類がいるので、妖怪の一種として鬼を紹介すると、北斎の鬼の絵の魅力が薄まってしまうと考えました。貴重な北斎の肉筆画「道成寺図」や「念仏鬼図」「着衣鬼図」それぞれの作品の最もふさわしい活躍の場を用意するように、鬼というテーマにして、じっくり作品を鑑賞していただけるようになっています。また、鬼は妖怪以上に私たち日本人にとって、なじみ深く、生活に溶け混んでいます。妖怪を出すとテーマが広くなりすぎてしまうので、「鬼」の独立したテーマが必要だと考えました。

Q5 今回の企画で一番大変だったところはどんなところですか。

鬼に関する作品は、版本が大半を占めているので、鑑賞者が展示を飽きずに見ていただくための工夫を凝らすことが大変でした。また、浮世絵や北斎を専門としているので、鬼の歴史や民俗学的な専門家ではないため、今回の展示会のために、改めて勉強し、正しい知識の下で北斎の”鬼”の魅力を伝えつつ、また鬼の歴史や民俗学的な風習をしっかりお伝えすることが大変でした。

最後に

鬼の迫力が最大限伝わるような展示になっており、実際に訪れるとその迫力に圧倒されてしまいました。北斎美術館はiUからバス一本で行けます。ぜひ立ち寄ってみてください!

【iU~北斎美術館アクセス方法】

iUから「柳島」都営バス「都営両国駅前」から徒歩5分