「まずは大切な人への贈り物から」広報委員長 吉川順也の好きなものを突き詰めた先で見たものとは

今回は、広報委員長として活動し、実際に広報誌の作成も手がけている吉川順也君にインタビューをさせていただきました。広報委員会が発足したきっかけから、今後のビジョン、彼自身の話といったところまで話を伺うことが出来たので、是非最後まで読んでみてください。

ーーまず最初に、広報委員会が発足した当時について教えていただけますか?

一番最初のきっかけは、iUフェスの写真撮影の協力をすることになったときに、iマネージャーの中村愛さんから撮影のプロフェッショナル集団を作りたいという話を聞いたことです。

そこから一ヶ月ぐらいして、また別の依頼を学校から受けたタイミングで、正式に委員会として設立することになりました。その時の活動方針としては、iUのイベントをただ撮影するだけの団体として設立しました。

ーー今現在、活動方針や活動理念に変化はありますか?

委員会が設立した当初の方針とは変わりまして、

「iU内のつながりを密接にして学生の活動をより活発にする」

というのが今現在の広報委員会の一番の活動方針です。学生の活動をより楽しくするために、まずは活動している委員自身が楽しむことこそが一番大事だと思っています。

ミッションは「活動的な学生や教員、iUに関わる多くの人を周知させること」です。

活動を起こすためには、その活動を起こすための「知識」や困ったときに相談できる「メンター」のような存在が不可欠だと思います。知識不足や人脈不足のせいで活躍の場が少なくなってしまうのはとてももったいないことだと思います。

特にiUでは、頑張っている人や頑張ろうとしている人は学生や教員からたくさん応援してもらえますが、それは逆に言うと、自分から学ぼうとしなければ他の学生よりも成長する機会が少なくなります。

当たり前のことですが「こんな人がいるんだったら、私もこんなことに興味があるから活動できるかもしれない」というように新しいきっかけを与えられたらと思いながら活動しています。広報委員会の活動によって繋がった人同士が活躍することがとても楽しみです。

ーー今、広報誌を作成していると思いますが、どのような経緯で広報誌の作成に至りましたか?

僕自身が紙の本とか雑誌がすごい好きで、それだけじゃなくスライドの資料とか、そういうレイアウトについてもとても興味を持っていました。

そこで、広報委員会として写真を撮るだけでなく、学生や教員の力を借りて何かプロダクトが作れたらいいな、と思ったことがきっかけです。

そして、他の大学の広報活動は何をしているのか、ということを調べていた時に、たまたま早稲田大学の友達がいたので、その友達に聞いてみたら「うちの大学では広報誌というものを配ってる」という話を聞いて、じゃあiUでも作ろうと決意しました。

当時三人だった広報委員のメンバーだけではとても作りきることができず、専任教員の阿部川さんやiUブログのメンバー、個人的に手伝ってくれた友人からiマネの皆さんまで、たくさんの方を巻き込んでしまいました。困難なことばかりでしたが、心優しい周りの人たちのおかげでもう少しで配布できる段階になりました。本当に感謝しています。

ーー今年度、広報委員会として考えている活動はどのようなものがありますか?

今年度は、広報誌の方がまだちゃんと発行できている訳ではないので、それをまず一番最初にちゃんと発行しきって、それをきっかけに新しく活動できる人がいれば、それを見届けたいな、というものが一つあります。

もう一つはアナログとデジタルの融合です。今作っている広報誌はアナログの冊子なので、これとデジタルを融合させて新しいプロダクトを作りたいと考えています。

そして、広報委員会として、学生や教員について知ってもらう機会を増やそうと思ったときに、名刺には経歴や好きなものなど色々なものが詰まっているな、と思うので、これはまだアイデア段階でしかないのですが、名刺を集めて取り上げるといった活動も考えています。

ーーちなみに写真を撮ることが好きだと伺ったのですが、写真に興味を持った理由はなんですか?

僕は身の回りにあるガジェット、例えば iPhone であったり Mac といったものが大好きです。好きな理由はあんまりよく分からないんですけどね(笑)それで、ガジェット関連のYouTubeをよく観ていた時、どうやら一眼カメラという素晴らしいガジェットがあると知って、そこからはカメラについてひたすら調べていました。それが高校三年の夏の話です。

その後、高校三年の二月にカメラとレンズを買って撮影を始めました。最初のうちは動画を撮りたくて一眼カメラを使っていたのですが、友達と一緒に遊んだ時の写真を撮ったりしていたら、段々写真の面白さに気がついて、それからは写真をたくさん撮っています。

昨年の九月からはウェディングビデオグラファーとして結婚式のエンドロールを撮影するカメラマンもしています。

ーー今後iUでやりたいことや、目標について聞かせてください。

iUは「全員起業」がコンセプトの大学だと思うのですが、明確に起業したいといったような思いは今はまだないです。というのも、iUに入った目的が、ビジネスと ICT とグローバルに興味があって、その三つが実践的に学べて、インターンも出来ることに魅力を感じたからなんです。だから、まずはどこかでインターンをしてみたいと思っています。

iUに入学した理由のもう一つに、好きなことを試したいというのがあります。具体的には、写真を撮ってそれを何らかの形でみんなに発信するということがしてみたかったのですが、それに関しては、広報誌というかたちで実現できました。ですが、好きなことをやっているはずなのに、その好きだった工程がすごい作業に感じてしまうことがあって……

エヴァンゲリオンを作った庵野さんが、アニメが好きでエヴァを作ったけれど、鬱になっちゃった……みたいな話を聞いたことがあって「人って製作すると楽しいことも楽しくなく感じてしまうようになるのか」と思っていました。

僕自身、初めてそういう「もの」を作るという体験をしたことによって嫌いになることもあったのですが、それを乗り越えたら元の何十倍も好きになれるということに最近やっと気づくことができたので、それを後輩である二期生や三期生以降の学生にも発信できたらな、と思っています。

ーーではその繋がりで、2期生や今後iUに入ってくる未来の後輩に何か伝えたいことはありますか。

まずは、好きなことを何か一つ見つけてほしいなと思います。今iU生で頑張っている人達を見ると絶対に何か一つ大好きなものとか、それだけだったら他の奴には絶対負けないみたいなものがあるなと感じています。

そして、そういうものが一つでもあると、それに伴って人脈も広がります。なので、他の人がくだらないと思うことでも、自分が大好きなものを突き詰めること。それができれば社会でも大きな武器になると思います。

あとは、何か一つプロダクトを作ってみることです。プロダクトを一つ作ってみると、人からも評価されるし、それがもし自分が望まない形でも、自分について何か発見や学びになることはあると思うので、小さなものでも良いから何かプロダクトを作ってみてほしいと思います。

これはプロダクトと言えるようなものではないのですが、僕が友達の写真を撮って、コピーして印刷して、額縁に飾ってプレゼントしたことがあるのですが、プレゼントを贈った友人がすごい喜んでくれたことが嬉しくて、それによって「もっとやろう」という気持ちになったこともあったので。

ーーなるほど。形に残すという事は確かに大事ですね。

多分みんな漠然とそういう気持ちはあるのではないかと思っています。ただ大きく考えすぎているのかもしれません。確かにプロダクトが大きければ評価もそれだけ大きいし、評価の良し悪しの幅もすごい広がると思うけれど、まずは大切な人誰か一人だけに向けたものでも良いと思いますし、なにか一個贈り物を作るだけでその経験が後の活動の強みになると思うので、是非実践してみてほしいです。

ーーとりあえず作ってみろ、ということですね。なるほど、ありがとうございました。

好きなことを好きということ、それを突き詰めていき、他の誰にも負けないと思えるようになることはなかなか難しいことだと僕は思っています。しかし、それを実際に行い、更にプロダクトとしてかたちにしている吉川君の話を聴けたことは僕自身、とても身になったと感じました。

今後、広報誌が完成したら、広報誌作成のウラ話などなど、詳しい話も伺おうと思います。

お楽しみに!

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